先日、知人の訃報が届いた。

悲しみが一気に襲いかかり、呼吸をするのもままならなくなった。ぼんやりと自分の周囲の人が死ぬなんてことはないと思い込んでいたのかもしれない。衝撃的だった。と、同時に死への恐怖につつまれた。一気に真っ暗になってどうしていいかわからず、泣くことしかできなかった。泣いているうちに徐々に誰かに助けてほしいという思いがわきあがってきた。何をどうするわけでもなく、ただ話を聞いてほしくなったのだろう。でも、誰に何を話せばいいのか分からなかった。

その結果、呼吸に集中して落ち着くという手しかなかった。

落ち着いてくると、死の重みを感じていることに気づいた。他者の死から自分の生を実感している自分に。こんなふうにして、生きていることを実感していいのか、という思いに駆られた。ふがいなかった。

ただ、自分らしくちゃんと生きようと思った。